プリザーブドフラワーは、植物の瑞々しさ、柔らかさ、風合い等を長期間楽しめるように加工したお花です。植物を原料にしているため、自然な生花や草木の造作を楽しめます。
プリザーブドフラワーは造花やドライフラワーとは異なりますが、これらと同じように水やりなどの手間がかかりません。
また、加工によって花粉もなくなるので、花粉症でお部屋にお花を飾るのを諦めていた方にも楽しんでいただけます。
プリザーブドフラワーの作り方は、次のような流れになります。
一度、色を抜いてしまうので、もとの色と違った色に仕上げることも可能です。鮮やかな色からくすんだ色まで、自然には無い花色を作ることもできるので、アレンジメントの幅が広がります。
ただ、加工時には茎やガクも同じ色になってしまうので、茎の緑を見せるようなアレンジメントには向きません。(お花の種類によってはアーティフィシャルステム=造花の茎が使えるものがあります)
★アレンジメントにご使用になる場合
プリザーブドフラワーのお色は着色剤を浸透させています。隣り合うお花同士はお色移りが起こる可能性があり、湿度により助長されます。ご注意ください。
一部のアーティフィシャルフラワーと一部のプリザーブドフラワーの組み合わせによっては、アーティフィシャルの塗料を溶かしてしまうことがあります。ご使用に際しては事前にご確認をお願いいたします。
プリザーブドフラワーはその製造過程において、水以外の成分も若干取り除いています。よって出来上がったものは、生花よりも小さくなることがほとんどです。花弁や萼、その他の組織も収縮する関係で、花弁を支える力が弱まるものがあります。クラフト用の接着剤、グルー等で補強いただくことを推奨いたします。万が一、花弁等が取れてしまった場合は元の位置に接着いただいてご使用ください。
★ハーバリウムにご使用になる場合
当店のプリザーブドフラワーの着色剤は全て水溶性染料のため、パラフィン、シリコーンオイル等のハーバリウムオイルへの色落ちは殆ど起こりません。しかし、全てのオイルで色落ち確認の試験はできないため、事前の確認をお願いいたします。
プリザーブドフラワーは長期間変わらないとは言っても、有機物なので、徐々に劣化していきます。置かれている環境が悪いと劣化するスピードが増してしまいます。長く楽しむためには以下の点を注意してください。
プリザーブドフラワーは、もともと水分が入っていたところに保存液を入れています。水分とある程度仲のいいものが入っているので、湿度の高い状態では水分を吸ってしまいます。水分が増えると、花弁が部分的に透けたりしますが、湿度が下がると元に戻ります。しかし、温湿度が高くなり、酷い場合には、保存成分と共に着色剤が染み出てしまい、触っているものを汚してしまったり、染み出た液が滴りおちる可能性があります。壁やカーテンなどに接触しないようにしてください。
当店のプリザーブドフラワーの着色剤は耐候性試験を行って強いものを選定していますが、長期間直射日光をあてると色が薄くなる可能性があります。直射日光が当たる場所は避けてください。
プリザーブドフラワーの保存成分は通常の雰囲気湿度において適切な水分量を取り込むように設計しています。エアコンなどの極端に湿度の低い空気にさらされると、水分が不足し、花弁にひび割れが起きることがあります。ご注意ください。
埃にはいろいろな汚れが付着しているため、なるべく埃を付けないことをお勧めします。ケースのあるものはケースのままお楽しみください。もし、プリザーブドフラワーに埃がついた場合は、柔らかい筆でやさしく払い落とすか、ドライヤーの冷風で吹き飛ばしてください。